熊本地震被害から一年を迎えて

各位

阿蘇神社宮司 阿蘇治隆

熊本地震被害から一年を迎えて

平成28年熊本地震によって、不幸にもお亡くなりになられた方々のご冥福お祈りいたします。また、いまだ不自由な生活を強いられている方々に心より御見舞い申し上げます。

さて、当神社の社殿が悉く被災した日から早一年が経ちました。阿蘇神社は阿蘇山火口をご神体とする自然神を祀る神社でありますが、昨年10月には中岳が噴火したことも記憶に新しいところです。あらためて自然を畏れ敬う必要性を感じさせられた一年でした。その上で、自然神を祀る神社の役割とは何かを十分に考えながら、ただいま毎朝の神事なかで、熊本地震からの復興を祈る祝詞を上げています。

振り返ってみますと、社殿の被害を受けましたが人的被害に及ばなかったことは不幸中の幸いでした。そして当神社の被害情報が広がると、多くの皆様からそれぞれのお立場で、いろいろなアイデアをもってご支援のお申し出を頂きました。その範囲は全国に及び、支援の輪の広がりを有り難く感じるとともに、阿蘇神社が肥後国一の宮として、その歴史性が評価されていることを感じた次第です。そういう意味において、ご支援をしっかりと受け止め、その歴史性を背負いながら今後も復旧に取り組んでいきたいと思います。

お陰をもちまして、倒壊した楼門などの重要文化財指定6棟の復旧事業が、昨年8月から国庫補助事業として始まりました。遅れて、文化財の指定を受けていない、倒壊した拝殿や御仮屋などの諸施設の復旧事業につきましては、1月31日に「熊本地震復旧寄附金制度」の承認を得て、税制の優遇を受けられる寄附金の募集しながらただいま事業を進めているところです。

できるだけ早い復旧を目指すことはもちろん、熊本地震からの精神的復興に貢献してまいりたく存じますので、引き続き皆様のご理解ご協力をお願い申し上げます。